坂本龍馬や徳川慶喜のあの写真と同じ原理!100年後もちゃんと残る!湿板写真のワークショップに参加してきた!曾孫にも見せられるぞ!

やってみた!

今や写真と言えば,スマートフォンで撮影しSNSで閲覧するものですが,その昔はフィルムで撮影していました.さらにその前はガラスに感光させていた時代もあるのです.

今回は江戸時代に初めて日本で撮影された写真方式,湿板写真のワークショップに参加し,自分の写真を撮ってきたときの体験談です.

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湿板写真とは

デジタルカメラが普及する前に使われていて,今もマニアの間で普及しているフィルムカメラというのがあります.樹脂製のフィルムに感光材を塗布し,そこに光を当てることで撮影します.1つのフィルムで複数枚の写真を撮影でき,持ち運びにも優れていました.

フィルムの一例

さらにその前,フィルムの前は乾板写真が使われていました.よく歴史系のドラマなんかに出てくるのを見たことがあると思います.こちらはガラス板に臭化カリウムや硝酸銀の溶液をゼラチンに加えて感光剤としていました.溶液に漬けておく必要がなく,また感光スピードが速く,持ち運びが容易になったのが特徴だったようです.

乾板写真用カメラと乾板の一例

そして,さらにその前には湿板写真が存在したのです.湿板写真もガラス板に感光材を塗布したものですが,こちらはヨウ化物を分散されたコロジオンを塗布したガラス板を硝酸銀に浸して,ヨウ化銀の感光膜を生成したものです.欠点としては湿っているうちでないと撮影ができない点でした.

これは日本に初めて写真がやってきた際の方式で,あの坂本龍馬や徳川慶喜の写真もこの方式です.

ご存じの通り,彼らの写真は100年以上前の写真ですが,今なおきちんと現存しています.フィルムや記憶媒体であるDVDなどの寿命はものにもよりますが,早いもので20年以内,100年はもたないそうです.腐ってしまうわけです.

その点,古い技術ではありますが,湿板写真は未来永劫残すことが可能です.

田村写真館さんのワークショップに参加

時は2019年6月,六本木にあった田村写真さんにお邪魔しました.今は厚木にお店を構えているようですね

10時に集合し,17時までのコースです.初心者でも大丈夫とのことでした.

2枚撮影できて,ワークショップの体験費が2万5千円.僕は当時,当然安い値段とは思いませんでしたが,それだけの価値があると思っていました.今は安いと思っています.非常に貴重な体験ができました.

これに誘ってくれたのは先輩のJJ0UQK.楽しそうなことをいっぱい持ってきてくれる先輩でした.

ガラス板にコロジオンを塗布

まずはコロジオン溶液をガラス板に塗布します.

溶液がこぼれないようにふちを加工し,塗布していきます.

硝酸銀溶液に漬けて,感光性を持たせ,ホルダーに装填

コロジオンと硝酸銀を反応させて,ヨウ化銀の膜を作ります.硝酸銀液で濡れている状態の板なので,湿板写真というそうですね.

この時点で暗室の外に出るともう感光してしまうので,ホルダーに入れて保護します.次外に出るときはレンズを通して光が入るときです.

撮影!

すごいカメラですよね,趣があります.この日は晴れていたのでいいですが,感光させるのに結構時間がかかります.20秒近くは同じ姿勢でいなければなりません.

そりゃ昔の人の写真は座っていたり,何かに寄りかかっているわけです.もし,少しでも姿勢がずれると”ブレて”しまいます.

また,これは僕自身の失敗なのですが,笑顔は向きません.人間20秒間同じ表情をするのってすごく難しいんですね.口元と目元が動いてしまったようで,歪んでしましました.なるほど確かに昔の人の写真は仏頂面なことが多いわけですね.

究極的なことを言うと,暗室の用意も,溶液の用意も頑張れば…まぁ何とか…なる気がしますが,この何秒間露光するかという絶妙な調整がプロでないとできない技だと思いました.これは無理ですね.

現像液に漬ける

暗室に再び持ち帰り,硫酸第一鉄を主な成分とする現像液に漬けます.この時点で出てくるものはネガの画像です.

(手が空いてなくて,時間もなくて写真撮ってなかった…)

そして現像を進ませないために,すぐさま水で洗い流します

定着液に漬ける

定着液に漬けることで,ネガ画像がポジ画像に変化します.みるみると変化していくのがすごくおもしろかったです.

不純物が表面についていて,綺麗に色がでなかったり,汚れていることがあるので,ふき取ります.

表面にニスを塗って保護

表面を保護する目的でニスを塗り,乾燥させます.

写真を見るとわかると思いますが,黒い部分が透過していて,白い部分に像がうつっています.

完成

黒い背景の箱に入れていただき,持ち帰ります.本来は2枚なのですが,今回はお試し版ということで,2人のものも撮影していただきました.ごらんのとおりガラス板です.

このガラスが割れたりしなければ写真として100年後でも残り続けるわけです.すごいです.

これが感光させた表面側の完成湿板写真です.いい色ですよね.周りに薬剤の塗りそこないや,汚れなどでいい味が出ています.本当は顔を見せたいところ…私なのに,ちゃんと昔の人みたいなんですよね.

そして写真としてスキャンしていただき,レタッチして貰ったのがこちら.今回は白衣姿とスーツの2タイプ撮影していただきました.

令和元年撮影なのですが,そうは見えないのがこの写真のいいところですね.

まとめ

今回は湿板写真という19世紀の写真技術を体験してきました.

昔の人の写真を見ると,顔つきが違うような,「昔っぽさ」を感じることがありましたが,今回の体験で感じたのは,案外昔の人も現代人と変わらない感じだったのかなと思いました.

私自身は今を生きていますが,この写真で見ると何十年前の人?と思うような感じでした.純粋に撮影技術で印象って全然違うようですね.

是非いつかもう一度永遠に残しておきたい写真を撮っておきたいときに,この湿板写真を撮っていただけるといいなと思っています.

また,この技術より前にダゲレオタイプという金属板を感光させる方法があり,それにも興味が…これはいつかですね.

体験させていただいた田村写真さんは現在厚木で営業されています.HPをご確認ください

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